⑤遺産分割における生命保険の特徴

 相続と生命保険は切っても切れない関係にあります。相続は人が亡くなった時に遺族に財産が移転することですし、生命保険は人が亡くなった時に現金となって現れるということからしても当たり前ですが、相続税法と民法という法律から見た場合の生命保険の特徴を今回はお伝えしたいと思います。
 まず、相続税法では死亡保険金は「みなし相続財産」として扱われます。本来相続財産ではないのですが、相続税の計算上、相続財産に含めますということです。「みなし相続財産」にはその他、勤務先の会社からの死亡退職金などがあります。では、死亡保険金が全額相続財産に含められるかというとそうではありません。非課税枠があり、500万円×法定相続人の数 は除かれます。法定相続人が3人だとすると死亡保険金1,500万円までは非課税になるわけです。現金で1,500万円残すより保険金として遺族に残した方が相続税法上は有利になります。
 では次に民法上ですが、前述のとおり死亡保険金は相続財産ではありません。小難しく言うと「死亡保険金=受取人固有の財産」です(最高裁昭和20年判例)。つまり、現金や不動産などの資産で残すと、遺言が無い場合は相続人間で遺産分割協議をして誰がいくら受け取るか決めなければいけないわけですが、死亡保険金はその必要はありません。保険金の受取人は誰からも邪魔されることなく受け取ることができるということです。また、相続放棄をしていても、死亡保険金は受け取ることができます。
 生命保険の持つ特徴をお伝えしましたが、次回はこの特徴を生かして円満な相続に導くための方法をいくつかご紹介したいと思います。

コメントを残す